悪習癖への対応(歯並び・矯正・指しゃぶり・出っ歯・上顎前突・開咬)『貝塚・岸和田・泉佐野・熊取で安心できる歯医者ならやまぐち歯科』
こんにちは😊✨歯科助手の西口です🎶
今回は歯並びに影響する指しゃぶりなどの悪い癖について書きます。
お子さんの小児歯科においても、親御さんがやめなさいと言ってもやめてくれない指しゃぶりは皆さん悩まれるポイントです。
吸指癖は小児期に最も多い悪習癖であり、2歳児の発現率が最も高く、その後は増齢とともに減少します。
拇指(親指)の吸引癖が最も多く、次いで人差し指が多いです。
吸啜動作によって上顎前突や開咬、歯列の非対称、臼歯部交叉咬合が起こってしまいます。
不正咬合の程度は吸指癖を行っていた期間や頻度、強さに影響されると言われています。
上顎前突が生じることで上唇が上方に圧迫され、翻転・弛緩します。
Overjet(上下の歯の離れ具合)が大きいケースでは口唇閉鎖が困難になり、口呼吸などの他の悪習慣を誘発してしまいます。
また開咬を生じた場合には、上下顎前歯部の間に舌が入り、舌突出癖を誘発してしまいます。
開咬の程度が大きく、口唇による捕食や前歯による咬断ができない場合は、摂食嚥下機能がみられることもあります。
吸指癖の対応は専門領域によって意見が異なり、育児当業者に混乱を来していました。
そこで、状況に応じた支援について、日本小児科学会と日本小児歯科学会の保健検討委員会において、以下に示す統一見解を報告しています。
胎生14週ごろから口に手をもっていき、24週ごろには指を吸いながら、羊水を飲み込む動きも出てくる。
胎生期の指しゃぶりは、生まれてすぐ母乳を飲むための練習として、重要な役割を果たすと考えられています。
生後2~4ヶ月では、口のそばにある指やものを捉えて無意識に吸う。
5ヶ月頃になると、何でも口にもっていってしゃぶる。
これらは、目と手の協調運動の学習とともに、いろいろなものをしゃぶって形や味、性状を学習するためにと考えられいます。
つかまり立ちや伝い歩き、ひとり立ち、歩き始めるころは、指しゃぶりをしているとこれらの動作ができないため、減少する傾向にある。
生後12ヶ月頃までの指しゃぶりは、乳児の発達過程における生理的な行為であるため、そのまま経過をみます。
幼児期前半(1~2歳)になり、積み木を積む、おもちゃの自動車を押す、人形を抱っこするなどの遊びがみられるようになると、昼間の指しゃぶりは減少し、退屈なときや眠い時にのみみられるようになる。
したがって、この時期はあまり神経質にならずに、子どもの生活全体を暖かく見守る。
幼児期後半(3歳~就学前まで)になって母子分離ができ、子どもが家庭から外へ出て友だちと遊ぶようになると、指しゃぶりは自然と減少する。
通常、5歳を過ぎると指しゃぶりはほとんどしなくなる。
その一方で、なお頻繫な指しゃぶりが続く場合は、小児科医や小児歯科医、臨床心理士による積極的な対応が必要です。
まれに、学童期になっても昼夜頻繫に指しゃぶりをする子どもが存在します。
その場合、特別な対応をしない限り、消失することは少ないです。
この時期になっても強い固執があったり、あるいはやめたくてもやめられなかったりする子どもの場合は、小児科医や小児歯科医、臨床心理士の連携による積極的な対応を行います。
以上のことから、コミュニケーションを図れる3歳ごろから、必要に応じて少しずつ指導を始めます。
吸指癖への対応でおさえておくべきポイント
・吸指癖は、心理的な要因で起こるといわれています。
そのため、子どもの心理を理解し、指しゃぶりについて「怒らない」「無理にやめさせない」「子どものよい行動をみんなで褒める」など、心のケアが必要です。
・歯列咬合に影響が生じている場合は、保護者のみならず、子どもに対して現状をわかりやすく説明し、指しゃぶりを続けるとさらに悪化する可能性があることを伝え、自ら「やめたい」という気持ちを引き出します。
家族が指摘してもなかなかやめられない場合でも、歯科医師や歯科衛生士が説明することですんなりやめれる場合もあります。
・入眠時に指しゃぶりがみられる場合は、その際に保護者と手を繋ぐように指導ます。
・子どもの指に好きなキャラクターが描かれたテーピングテープや絆創膏を貼り、物理的に指しゃぶりができないようにします。
・市販の指しゃぶり防止用の舐めると苦いマニュキアは、効果を認める場合もあるが、嘔吐してしまうケースもあるので、使用の際は注意が必要です。
また、強引な方法であるため、あまり勧められません。
・保護者に協力してもらい、シールおよびシール台紙を用意し、指しゃぶりをやめれた日に貼るようにすることで、子どものモチベーションを高められます。
歯科医院受診の際に持参してもらい、指しゃぶりの回数などを確認し、子どもの努力を必褒めます。
また、口腔内写真を定期的に撮影し、歯列咬合の変化を確認するとともに、保護者ならびに子どもに随時状況を説明いたします。
・不正咬合や口腔機能異常がみられ、保護者の要求があった場合でも、子どもの意見が認められないときは、無理な介入は行わない方が良いです。
子どもの意思で指吸癖を解消できない場合には、ハビットブレーカー(習癖除去装置)による矯正治療も可能ですが、装置を装着する際は、心理的負担にならないよう、慎重に行う必要があります。
本日は以上です(*^_^*)
不明な点等ございましたら来院時にスタッフにお気軽にご相談くださいませ♪
こちらは「ゆびたこ」という絵本です。
お子さんへの読み聞かせに是非お使いください(*^_^*)
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