新型コロナウイルス感染症と歯周病とタバコ(喫煙)について(歯科衛生士・歯周病治療・歯槽膿漏)『貝塚・岸和田・泉佐野・熊取で安心できる歯医者ならやまぐち歯科』
2020年4/20に日本呼吸器学会より新型コロナウイルス感染症とタバコについての提言がありました。
喫煙は新型コロナウイルス肺炎重症化の最大のリスクとのことです。
年齢や基礎疾患(糖尿病、高血圧など)と比べても重症化の最大のリスクであるということは私にもインパクトがありました。
WHOも「禁煙すること」を強く推奨する声明を出しています。
歯科では誤嚥性肺炎を予防することが、新型コロナウイルス肺炎重症化時のために非常に重要です。
また歯周病により口腔内環境が悪化することも感染症にとって大きなリスクとなります。
タバコ(喫煙)が、歯周病の主要なリスクファクター(危険因子)であることはお聞きになったことがある方が多いと思います。
喫煙者には歯周病になられている方が多く、とくに重症患者様によく見受けられます。
原因としてタバコに含まれるタールとニコチンが関与しています。
喫煙によってタールが口の中の粘膜に吸収されると、唾液の分泌量が減少し、歯周病の原因であるプラーク(歯垢)や歯石が歯に付着しやすい環境が形成されます。
そこに、血管を収縮させる作用を持つニコチンによって血液循環が悪化し、歯茎に酸素や栄養が十分に供給されなくなる結果、歯周病がより一層進行、悪化しやすい状況となります。
悪化しやすく、さらに治療をしても治りにくいという事態に陥ってしまいます。
歯ぐきが黒くなるのは抹消血管が締め付けられて血流が悪くなっているためです。
ゴム管が劣化するように血管は40歳を過ぎると回復しづらくなり、心筋梗塞などの原因になります。
タールは身体に有害作用を示すその一方で、「炎症を抑える作用(抗炎症作用)」や「抗ウイルス作用」を持つ成分でもあります。
それ故風邪やインフルエンザに対し予防的、および治療的作用があります。
これにより、タールが多く含まれているタバコを日常的に喫煙していると、歯周病によって生じうる歯茎の痛みや腫れといった症状が、知らず知らずのうちにタールの作用によって抑えられてしまうのです。
次世代タバコ(電子タバコ・加熱式タバコ)はニコチンを含有しているものが多いです。
電子タバコとは香料を含んだ溶液を加熱し、発生したエアロゾルを吸引するものでニコチンを含有した製品とそうでない製品とがあります。
電子タバコによる肺疾患がアメリカでは急増しています。
加熱式タバコはニコチンが沸点である247℃でエアロゾルが発生する性質を利用し、葉タバコを燃焼させずに加熱して使用します。煙と臭いが少ないため受動喫煙に対する意識が薄れてしまいます。
加熱式タバコの有害性を示すデータが最近多く報告されるようになってきました。
喫煙者の方には耳の痛いお話ばかりですが、事実をお伝えすることも大事なことです。
治療により歯周病が改善したかどうかについては、歯科医師や歯科衛生士の歯周検査による診断を定期的に受けることが重要であり、たとえ良くなったとしても油断することなく、定期的な口腔ケアを続けていく必要性があります。
ご自身の健康は大切なご家族にとっての健康でもあります。お悩みの方は一度ご相談くださいませ。
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