皆様こんにちは、歯科医師の大黒です!


今回は甲状腺機能亢進症についてのお話です🎀


甲状腺の病気の中で歯科で注意しなければならない病気として、甲状腺機能亢進症があります。


甲状腺とはのどぼとけの下にある臓器で、甲状腺ホルモンを分泌しています。

体全体の代謝を促進する働きがあり、普段はバランスが保たれていますが、甲状腺の働きに異常があると、そのバランスが崩れてしまいます😣


甲状腺機能亢進症の最も頻度の高いものとしてバゼドー病があります。

バゼドー病は自己免疫疾患の1つで、症状としては動悸、体温上昇、発汗増加、手指振戦、不眠などがあります。

さらに糖尿病など他の病気を併発していることもありますので、しっかりと問診を行い、コントロール状態を把握することが大切です✨

コントロールされていない状態で何らかの強いストレスが加わると、甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、複数の臓器が機能不全になり、生命が危ぶまれます。

これを「甲状腺クリーゼ」といいます。


よって甲状腺機能亢進症の歯科治療では、精神的・身体的ストレスをできるかぎり軽減し、甲状腺クリーゼの発症を予防することが大切です🐳


また、通常の歯科治療ではアドレナリン(血管収縮薬)の入った麻酔を行いますが、アドレナリンは体を興奮させる働きもあるため、交感神経が刺激されることで甲状腺クリーゼを発症する可能性があります。

そのため、コントロール状態によってはアドレナリンの入っていない麻酔薬を使うようにしなければなりません。

さらに、ストレスを与えないように麻酔の痛みや処置の痛みにも気をつけなければなりません🎈


また、ヨード系のお薬も甲状腺の機能に影響を与えることがありますので、うがい薬や消毒剤に使われるポビドンヨードにも注意が必要です🦁


このように、甲状腺機能亢進症をお持ちの方の歯科治療では、注意しなければならない点が多いです。

患者様に該当される方がいらっしゃる場合は、問診にてお答えいただけると幸いです🥰

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